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テンペラで象工場を描いています

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9月のグループ展に向けて描いている作品です。
羊皮紙にテンペラ。
銅版画のような雰囲気を狙って、モノクロ基調です。

「象工場の乙女たち」

これでピンとくる方もいらっしゃることでしょう。
村上春樹の小説をテーマにしています。

象工場が出てくる作品はいくつかありますが、元ネタは『踊る小人』です。
どういうわけか、脳内では「象工場」という言葉だけが膨れてしまい、ストーリーとは全く異なる世界を描いてしまいました。

主催者さんからは、このグループ展でぜひ新たなチャレンジをしてください、と言われています。
私なりのアレンジになりましたが、むしろふさわしいような気がします。
羊皮紙に面相筆で、ペンのようにしつこく描いていくのは楽しい作業でした。
金箔も華やかに使っています。

銀座のギャラリー枝香庵でのグループ展「わたしの中の村上春樹」に出品します。
羊皮紙のもつ生々しさが、象の肌を連想させてくれます。
健気に働く女の子たちはほんとは何を考えているのかしら。
楽しいような、不安なような。
村上作品の醸し出す世界を表現できていたら幸いです。

会期が近くなりましたら、またご案内しますね。