ふと気付くと桜が満開です。
春なのですね。
今年の桜はいつになく、とても静かに咲いているような気がします。
これは獅々さんの詩「花の夜の」にあわせて描いたものです。
詩の一部を引用させていただきます。
過ぎ去ったひとに
もう一度だけ逢いたくなって
けれどもう決して会えないのが
春かもしれない
恋人を想って花を見上げる切ない心情をうたった詩です。
でも今は、もっと深い背景があるのではないかと思ったりもします。
この1ヶ月で、物を見る角度が変わったと思う方は多いのではないでしょうか。
およそ現実とは思えないようなことが、立て続けに起こっていますから。
でも、こうして失ったことが豊かさにつながってほしいとも思います。
たとえつらい経験でも、それが想像力を育てて、やがて芸術を味わう糧となるかもしれません。
芸術を味わえれば、人生も楽しめるはず。
桜を見上げながら、今年はそんな希望を感じました。