絶滅していく画材たち

暑中お見舞い申し上げます

最近、残念なことがありました。
愛用していた画材が、相次いで製造中止になってしまったのです。
まずは三千本膠(さんぜんぼんにかわ)。

絵具を画面につける糊のようなものです。
日本画の必需品といっても過言ではないくらいの画材が消えてしまいました。


こちらは岩絵具の淡紅末という色です。
画材屋さんに無かったので、まさかと思って尋ねると、やはり製造中止とのこと!
わたしにとってこの色は、かなりのヘビーユーズ。なくてはならない色でした。
にかわを混ぜたときの使い心地なども良く、ずっと使ってきたのに!
これには、ちょっと泣けました。


こちらも、ずっと使ってきた色鉛筆なのですが、お店をまわったら、この色は廃番になったと言われました。
輪郭を取るのに、このメーカーのこの青色を使ってきたのです。
大きい絵だと1本使いきっちゃうんですよね。
他をいろいろ試したのですが、良いのがありません。
どうしてもあきらめられず、ネットで探したらありました!
30本ほどまとめて取り寄せましたが、世の中からなくなるのかと思うとハラハラします。

膠や絵具は、つくれる職人さんがいなくなってしまったそうです。
日本画は、画材自体も伝統文化なのですね。
残念ではありますが、代替品を探したりして時代の変化に合わせていかないとなぁ、と思った夏でした。